今週のお題「ケガの思い出」
中学生の頃、三角飛びが流行った。
流行ったというか、友達数人の間だけなのだが。
きっかけはキャプテン翼の空手キーパー若島津君。
ゴールポストを蹴って逆方向に飛びスーパーセーブすることから着想を得たような気がするが定かではない。
ある日学校の壁を蹴ると高く飛べることに気づいた。
馬鹿なので「ようし思い切りやってみよう!」と飛んでみた。
廊下の天井に頭がささった。
一瞬何が起きたかわからなかった。
落下後、天井に穴が空いているのを見て状況を理解した。
その時は幸いケガもなく、「まさか天井に届くとは思わなかった」と説明し、先生も「それはそうだろうなぁ」と謎に納得してくれた。
屋内での三角飛びは禁止になった。
誰もやってなかったけど。

僕たちは体育館や屋外でこの三角飛びに磨きをかけることに夢中になった。
壁に正対し、足首を外側に捻るように蹴りだすと横方向に力が加わりあまり壁から離れない。
そうすると、左右の足で2度3度壁を蹴ることが可能になることが分かった。
我々は部活の時間に顧問がいないのをいいことに体育館の壁でひたすら練習し2階席まで駆け上がることに成功した。
バレー部なのに3人しか練習に来ないぼんくらクラブだったので誰も咎めない。
女子バレー部は体育館を広く使えて感謝されたくらいである。
活動領域は屋外に広がり校舎の二階に駆け上がり、アパートの二階に駆け上がる。
もうこれ以上は高く飛べないし着地の衝撃に耐えられない。ブームは去った。
高校生になり、ふと「今ならさらに飛べるかもしれない」
近くに手ごろな壁がなかったので、校庭に生えている木で試してみることにした。
樹皮はがさがさしておりフリクション(摩擦)は良さそうだ。
えいやっと飛んでみると思った通りのフリクションで足裏はがっちりと樹皮を捉えた。
ひょーいと気持ちよく飛び上がり落下した。
落下地点は昨日の台風の影響で枝が折れ重なり地面が見えなかった。
ずぼっと足が地面に刺さり、ごりんっと足首から音がした。
折れ重なった枝の下は落とし穴のように窪んでおり着地点を見誤ったのであった。
かくしてそのまま病院送りとなり
部活の顧問からは「お前のようなあほはもう使わない」とレギュラーから外され
修学旅行は松葉杖をつく羽目になるのであった。
驚いたことに続く。
次回、病院篇。
