中山七里「スタート」を読む。
映画を撮るぞ!というお話。
実は僕も映画撮影現場に立ち会ったことがある。
プロデューサーの周りをちょろちょろして、ロケ現場の撮影交渉やエキストラの調達なども近くで見せてもらったりADの真似事をした。
プロデューサーが同い年でなんとなく仲良くなった。
プロデューサーの車の運転もして、常に一緒にいたせいで僕の名前とプロデューサーの名前を取り違えているのに撮影最終日まで気づかないタレントがいたのは面白かった。
撮影現場で仕事もせずにふらふらしているスタッフが足を投げ出して座っていた。
「なんだこいつあほか」と跨いで通っていたが、あとで超有名タレントだと知った。

僕はあまりタレントに詳しくない。
ロケ地は駅から少し離れていたので駅からの送迎はプロデューサーと僕で行っていたが、VIPだったので専用車で送迎されたため顔がわからんかった。
超低予算の映画で公開が見事にコロナの日本流行と重なったのでおそらく皆さんご存じないタイトルだ。(しかし、脚本や監督は皆さんが絶対知っている人。というプチ自慢)

「スタート」は大作映画の製作をめぐるストーリーだ。
中山氏の著書はきちんと取材して書かれているのだろう。
シーンにリアリティもあるし、「映画とはこのように作られる」という点が「へぇーそうなんだぁ」と思わされて面白い。
次から次に起きる事件も面白い。
ドキドキするシーンもあるが総じてストレスなく読み進められた。
最終版の山場は読み手としても高揚感があった。
「夜がどんなに暗くても」は救いのない始まり方で苦しかったが面白かった。
中山七里のほかの著書も読んでみたい。

